Column

不動産、意外と知られていない賃貸管理の大切さ

2019年6月11日

みなさんこんにちは。

今週末セミナーを開くということもあり、
ここまで3週連続で不動産のお話しをしてきましたが、
今回は不動産シリーズの最終回になります。

不動産投資で一番重要なのは、
いったい何でしょう。

  • 不動産への投資額の決定
  • 購入時の物件選び
  • 借り入れ比率の決定や、資金調達ルートの確保

など重要なことはたくさんありますが、
意外と皆さんご存知ないのが「賃貸管理会社」選定の大切さです。

僕自身も12年間、不動産投資を行ってきましたが、
その間最も重要だと感じたのは賃貸管理会社の選定です。

日本では通常この「賃貸管理」は不動産の販売業者が
兼ねることが多いので、賃貸管理会社の選択は、
不動産会社の選択とほぼ同じ意味を持ちます。

物件の選定は、ある程度目が肥えてきますと
間違えることがなくなるのですが、賃貸管理の良しあしは、
実際に投資して長く付き合ってみないとわかりません。

例えばワンルーム・マンションを買うときに、
販売業者に「ちゃんと賃貸人を付けてくれますか?」と尋ねると、
例外なく「賃貸募集はお任せください」と答えます。

間違っても「やってみないとわかりませんが頑張ります」
とは言いません。

なかには「弊社が販売する物件の稼働率は〇〇%です」などと、
具体的な数字を挙げる業者もいます。

でも鵜呑みにしてはいけません。

稼働率の計算方法は不動産業者によって異なりますし、
なかには数字を水増ししている場合もあるのです。

では私たちは何を目安に不動産業者を選べばいいのでしょう。

実は、不動産業者がどれほど空室を埋める努力をしているかを、
はかる基準が一つあります。

それは賃貸人の募集や退去に関する業務を、
専門に行う部署を持っているかどうか、
さらにその部署にどの程度の人員を配置しているかです。

「賃貸人の募集はお任せください」と言って、
外部に管理業務を丸投げする業者もいますし、小規模な業者のなかには、
専門の部署をもたず営業担当者が兼務するケースもあります。

営業担当は販売額によって歩合を受けるケースが多く、
一般に売った後の管理には無頓着です。

ですから賃貸管理だけを担当する専門部署の有無、
さらにその部署に配される人員の数は、
私たちオーナー側にとって意外と重要なのです。

賃貸管理部門は、直接売り上げに結びつかないバックオフィスだけに、
この部門の体制をみればその不動産会社の姿勢がわかります。

賃貸管理の仕事はほかにも、

  • 滞納の取り立て
  • 鍵の不具合などへのスクランブル出動
  • 配管やエアコンなどのトラブル対応
  • 退去時の立会いや、その際に行う軽リフォームのコーディネート

など多岐にわたります。

もしこの賃貸管理がうまく機能しなければ、
どんなことが起きるのでしょう。

滞納については私たちの収入に直結しますので、
あらためて説明する必要はないと思いますが、
例えば鍵やエアコン、配管など設備のトラブルが
起きたときはどうなるでしょう。

賃借人から私たちオーナーに直接クレームが入ることは
ありませんが、それでも対応に時間がかかれば、
問題がさらに大きくなる場合があります。

それだけで賃借人の満足度は下がり、
次回の更新が無くなるかもしれません。

その場合は空室が発生する可能性が出てきますので、
結局は私たちの収入に直結するのです。

退去後の軽リフォームや修繕についても同様です。

これは僕自身の経験ですが、実際に見積もりをとってみると、
業者によって費用は驚くほどの差があります。

日ごろから「下請けの工事会社」と良い関係にある管理会社は、
リーズナブルな費用で修繕を請け負ってくれるものですが、
なんでも下請けにぶん投げる管理会社のネットワークは、
やはりそれなりのものでしかありません。

結局出てくる見積もりに不信感を持ち、
オーナー自らが工事業者を探して発注する・・・、
こんな事態に陥りがちです。

修繕などそうしょっちゅうあるものではありませんが、
それでも修繕や故障のたび、オーナー自らが手配していれば
どうなるでしょう。

細かいところではありますが、
こんなところからも賃貸管理会社の選定は、
とても重要なのです。

では今回はこのへんで。

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